それが神様の御心ならば
2020-05-02
 例年ならば皆がワクワクして迎える5月の連休ですが、今年は外出自粛が強く求められ、重たい雰囲気が日本中を、いやいや世界中をさえ覆っているように感じられます。そのような中、皆様はどのようにお過ごしでしょうか◆先行きの見えないこのような状況下で、多くの方が不安を感じていたり、ストレスを抱えていたり…。そしてその結果、怒りを爆発させたり、怯えたり、冷たい態度をとってしまったり、またそのような行動をとったことを後悔したり…。何か人間の弱い面がコロナ禍により浮き彫りにされているように思えてなりません◆世界が感染症の脅威にさらされていて、自分の身を守ることに誰もが必死にならざるを得ない中、ヤフーニュースで紹介されたスペインの出来事に私はホッとしました。それは、新型コロナウイルスに感染した患者を病院まで無料で乗せている、勇敢で献身的なあるタクシー運転手の存在を紹介する記事でした。医師や看護師はサプライズのかたちでこの運転手に感謝の気持ちを表すスタンディングオーベーションとお礼の小切手、そしてコロナの検査結果(「陰性」)を渡したとのこと。この運転手についての他の詳しい情報は、その記事では残念ながら紹介されていませんでした。でも記事に書かれずとも、人柄が伝わってくるように感じます◆イエス様が語られた「善きサマリヤ人」の譬え話を思い出します。強盗に襲われ、ケガを負わされ、瀕死の状態で道端に倒れていた旅人を、神にお仕えしているはずの祭司もレビ人も見て見ぬふりをして行ってしまいました。「まだその辺に強盗が潜んでいるかも知れない!」残念ながら自分の身を守ることに必死になってしまったのでしょう。祭司もレビ人も、旅人を助けることができませんでした。ところが三番目にそこを通りかかったサマリヤ人は、自分の身の危険をも忘れて、この旅人を助けたのでした。神様は私たちに対してもこのサマリヤ人のようであってほしいと明らかに望んでおられます。本当に神様のお守りを信じ、また一切のことを神様にお委ねしていないと出来ないことです。たとえ自分が苦しみに合うにしても、それが神様の御心ならばそれで良いと決心していなければ出来ないことです。祈り、讃美、み言葉の学びを通して日々、確かに神様とつながり続けさせて頂き、神様の御心を喜んで行うことが出来る者に作り変え、整えて頂きたいですね。「あなたの道を主に委ねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」(詩篇37:5、新改訳より)。
 

名古屋教会牧師 平田和宣
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